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「 ご利用者の声 」

私はコロナで……RAKUに来ました

私の病名などについて
病名:うつ状態
職種:営業(マーケティング/プロモーション)
勤続年数:26年(休職期間 1年、倦怠感4か月)
発症に至った環境要因:コロナ罹患の後遺症による倦怠感等

罹患~リワーク通所までの背景
私は、コロナ後遺症による重いブレインフォグがあり、様々な療法を行いましたが改善せず、業務継続が困難となりました。親族の助言もあり、心療内科を受診し、「うつ状態」と診断され休職しました。回復のために出来ることは何でもやろうと、引越(空気の良い地域へ)、湯治(温泉に毎日入浴)、栄養(バランスのよい食生活)、睡眠(適切な時間、寝具)これらを実行し、追求しました。その間も、心療内科やコロナ治療などの受診も続け、倦怠感やブレインフォグが少しずつ改善してきました。休職してから8か月経ち、ようやく復職したいという気持ちに至り、産業医にその旨を伝えると、「休職期間が長いので『リワーク』施設へ通うように」 と指示を受けました。そして、心療内科の主治医に相談し、リワークRAKUを紹介されました。リワークRAKUの面談の際に、スタッフ様の誠実さと施設の清潔感、参加メンバーさんのリラックスした雰囲気を感じたことを覚えています。

リワーク通所時の気持ちと、現在の気持ち
万全ではないものの、健康時の9割くらい体力は回復した自覚があったため、はじめは通所は 「遠回り」の意識がありました。しかし、会社からもRAKUからも 「焦らず、一歩一歩いきましょう」 と言われたので、「専門家がそう言われるのなら」 と自分を納得させました。卒業する現在の気持ちとしては、一定の時間がかかっても、通所して本当に良かったと感じています。それは、RAKUで、社会活動の再開へ向けた【自信の裏づけ】をして頂けたからです。 RAKUでは、「毎日通う」ことで生活リズムの立て直しや、生活チェックミーティングなどによる生活習慣の見直しができます。そして、あいまいな精神論や個々人の耐性に頼らず、自己や物ごとへの向き合い方、対人への対処方法といったソーシャルスキルを心構えと理論のセットで教えて頂けます。また、その学びのプロセスを共有できる仲間との出会い、グループセラピー、明るい環境、適度な規律、総じてスタッフ様の人間味あふれるマネジメントがあり、感謝してもしきれない気持ちです。

リワークで何をしたか。、何が良かったか
リワークRAKUは、以下の内容から構成されます。いずれも重要な要素だと感じています。
➊第一歩はリワーク施設へ通うこと
❷個人ワークで仕事の感覚を取り戻すこと
❸集団認知行動療法で自分の考え方を確認すること
❹自分と他人とを尊重する自己表現の練習すること
❺心理教育を通じて、自分と病気を理解すること
❻自己分析を進め、発病の経緯を理解すること
❼「生活記録表」と生活チェックミーティングで自己管理(と相互レビュー)すること
➑グループで語り合い、情報交換すること
➒体操、運動で体力を向上すること
❿「趣味、レクレーション」 でリラックスすること
想像した以上に有意義で、会社生活ではなかなか体験できないプログラムとして、❿の 「趣味、レクレーション」について、詳しく説明します。

「趣味、レクレーション」について
「趣味、レクレーション」は、毎週1回、グループ対抗でゲームをしたり、何かを手作りするなど、童心に帰ってリラックスをしながら、メンバーと心の距離を縮めるプログラムです。私はどちらかと言うと、人見知りで話すことが苦手でした。しかし、自分を飾ることなく楽しむ時間を通じて、何気ない会話が生まれ、不思議と無理なくメンバーとの距離が近づいていきました。また、そのプログラムの中では、通所に慣れてきた頃のメンバーが、自分の趣味や関心事の発表を務めるという、「趣味プレゼン」という枠が月に1回開かれていました。テーマはさまざまで、 「ダンス」 「ラーメン」 「人工衛星観測」 「愛玩動物」 「映画」 「アトラクション」 「ランニング」 などなど、一人20分程度の発表をしました。私は「好きなTVコマーシャル」を題材にプレゼンをし、うまくいったかは分かりませんが、そこに “自分の半生史” や “価値観のうつり変わり” を込め、これからの自分が新たに人生に向き合う決意を伝えました。また、制作過程ではパワーポイントのスキルアップもでき、“リスキリング” の意義も見いだせました。この「趣味プレゼン」 のプログラムは、好きな事に取り組める楽しさだけではなく、主体性を発揮しながら自己理解を深められる効用もあります。さらに、他者へ発表するという社会的活動が意図されており、発表後は感想や質問で、メンバーが声をかけてくれました。その折に、また自分を知ってもらえたり、共感してもらうことができました。そんな、他者からの “肯定” と “何か打ちとける感覚” が好体験となり、少しずつ自信につながっていったと感じています。

今こそ 「行動活性化」 という発想
また、上記❺ の心理教育では、「行動活性化」 という考え方も学びました。それはつまり、活動することを通して気分の改善を図っていく、という考え方です。端的に言うと、“やる気が起きないから活動をしない” のではなく、“活動をしないからやる気が起きない” という、コロンブスの卵のような逆転の発想です。ひょっとして、誰しも身に覚えがあるかも知れません。朝起きて、会社に行くことが気乗りしなくても、ひとたび出社して仕事をはじめてしまうとそれなりに “乗ってくる” 感覚に近いです。
そういう訳で、はじめの一歩が大切だと、私はよく自分に言い聞かせています。小さくても前向きな気持ちで、今朝もまた、一歩を踏み出そうと……――

掲載日:2023年07月26日

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