うつと診断されてから十数年間、「この壁を乗り越えれば楽になる」と信じて日々がむしゃらに頑張ってきました。当時は病気についての知識も無く、「やる以外の選択肢は無い」と自分を追い込み続けてしまった結果、診断名は双極性障害Ⅰ型へと変わり休職に至りました。
診断が変わったとき、「治る事は無いという絶望」、「やっと休めるという安堵」、「積み上げた物が崩れていく焦燥」、「どうすればいいか分からない不安」が一気に押し寄せてきました。頭ではすぐに復職できると思っているのに、心や体がまったく追いつかない。動けない自分に罪悪感を抱き、さらに動けなくなる、そんな悪循環を繰り返していました。
そのことを主治医に相談した際、「リワークに参加してみないか」と勧めていただいたことが、参加のきっかけでした。
リワークに通い始めた頃は、まず生活リズムを整え、授業を受け、グループワークを通して病気への理解を深めていく場所なのだろう、という印象を持っていました。しかし通ううちに、座学はもちろん大切ですが、それ以上に、利用者さん同士の交流やスタッフさんとのコミュニケーションがとても重要なのだと気づきました。
実際、百聞は一見にしかずというように、体験談や悩みを直接聞くことでしか得られない気づきが数多くありました。私自身「理由は分からないけれど辛い」と感じていたことを、他の利用者さんも同じように悩んでいたり、どうしたらよいのか分からずにいたことを、別の方が自分なりの答えを持っていたりと、助けられる場面がたくさんありました。
病気について座学で基礎を固め、利用者さん同士のコミュニケーションで理解をさらに深めていく。リワークとは、そんな場所なのだと感じています。
私にとってのリワークは、「やるか」「やらないか」の二つしか選択肢がなかった自分に、さまざまな選択肢がある事を教えてくれた場所でした。自己理解が深まり、「なぜ今つらいのか」を把握できるようになり、良い意味で“明らめ(あきらめ)”ができるようになったことは、病気と共に歩んでいく自信につながりました。
掲載日:2026年01月08日