私がリワークRAKUにお世話になるのは今回で2回目でした。1度目は2020年11月から2021年6月まで、うつ状態が顕著で約1年間会社を休職し、後半の半年間リワークに通いました。今回再休職で大きく変わったのは、診断名が「うつ病」から「双極性障害」になったことです。順を追って説明します。
【発症までの経緯】
2021年の夏前に1度目の休職から復帰し、業務量を調整しながら働いていました。しかし、「集中できない」「頭が働かない」といった症状がなかなか改善しません。薬を調整したり、いくつかの検査を受けたりする中で、徐々に双極性障害の可能性が浮かび上がってきました。復職から約2年が経った2023年の初めに、「イライラ・ソワソワを抑えきれない」「桁違いの散財をする」などの躁的な症状が表出。本格的に躁極症の治療を始めるとともに、その年の秋ごろから休職に入りました。
【リワークについて】
実は、2回目の休職後あまり間を置かずしてリワークに参加してみたのですが、病状が不安定になり入院してしまいました。2度目の休職でかなり焦っていた面もあったと思います。入院期間は約2週間。刺激の排除、生活リズムの安定化、投薬の調整などを通し、少し症状が安定したところでリワーク再開となりました。
リワークではどんなことをやるのか気になる方も多いと思いますので、各プログラムとそこで学べるポイントを簡単に書こうと思います。例えば、「心理教育」では病気に対する理解や付き合い方を、「グループワーク」ではチームにおける自分の協調性や対人傾向の発見を、「集団認知行動療法/メタ認知」では自己認知の自覚や悪循環に陥らない為の対策など。他にも「マインドフルネス」では価値判断をしないありのままを受け入れる姿勢、「運動/趣味・レクリエーション」ではリフレッシュのアイデア、「アサーション」では相手を尊重し自分も抑え込まない爽やかなコミュニケーション、というように多種多様なプログラムがあります。
リワークの集大成ともいえる「セルフコーチング」では、現状に至るまでの客観的な評価と再発予防策の立案をし、人によっては皆の前で発表をします。病気になったきっかけは職場にあったかもしれませんが、本人の要因としては何があったのか、その時に適切な対処はできていたのか…。真剣に考えることで病気が本当の意味で「自分事」となり、再発防止にもつながるのだと感じました。
【おわりに】
リワークRAKUは人とのつながりを大切にする場だと感じます。病気は一人で戦おうとすると辛いです。病気になる前の自分を「A」、病気になった後の自分を「B」、病気を乗り越えた自分「A’」とした時、「’」を付けてくれるのはきっとリワークを含めた周りの人たちです。もう「A」には戻れないけれど、それを認めたところからが本当のスタートなんじゃないかと思います。一人で悶々としている方がいらしたら、一度見学に来てみてはいかがでしょうか。
掲載日:2025年08月27日