休職に至った時、自分の人生は終わったと思った。
これまで必死でやってきた事がガラガラと音を立てて崩れ去り、沢山の方に急に迷惑を掛け、もう会社に自分の居場所は無いな、そう感じた。
自宅療養の後、体調も幾分か良くなった頃、主治医よりリワークを勧められた。幾つかの候補が掲示されたが、私はその中でRAKUを選んだ。理由としては、自宅からのアクセスが良かった事とHPを見比べた結果、一番良い印象を受けたからだ。しかしながら、本当はリワークなど行きたくなかった。未知の場所でどんな人がいるのかもよく分からない。私は人と接する事に苦手意識があり、緊張しがちな所があった。いやだな…そう思いながらも、このまま何もせず生きていく事もできないし(当初は生きる事すら諦めていたが)、重い腰をあげて通所を始めた。
リワークに通う中で様々なプログラムを受けた。最初は不安や緊張が強かったが、徐々に慣れていった。毎回、プログラム後に感想を言うのだが、これが私にとっては注目されるみたいで苦痛だった。が、今ではこれがあったお陰で自分の意見を堂々と皆が聞いていても発言できる様になったと感じている。
プログラムを通して自分自身を見つめ直す中で、自分に対する考え方も納得を持って変化していけたと感じる。メタ認知や認知行動療法、心理教育にて自分を知り受け入れる事を学び、アサーションやSSTではコミュニケーションスキルを学んだ。運動する事で気分があがる事もヨガ体操や運動療法で身をもって実感できた。趣味講座に関しては、入所したての頃は、休職しているのに遊ぶなんて…と思っていたが、いかに子供返りする事(適応的退行)が、ストレス発散に有効かという事を『身をもって知ること』ができた。知識だけ得るのであれば、書籍やWebで充分かもしれない。しかし、知っていても使えなければ殆ど意味がない。ここでは自分の経験を実践的に積んでいけた。
リワークに通って心から良かったと思える。復職のみならず、自分自身の人生観も良い方向へ変わった。世界は同じでも、自分の心が変われば、見える景色は変わってくる。これからも自分自身を更新し続けていきたいと思っている。
最後に、私はこのリワークに復職を延長してまでも通った。その価値はあるものだったと思っている。1人では到底、不可能だった。何かを頼る事の大切さを教えてもらった気がしている。
掲載日:2025年10月03日